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MRIシミュレータ — TE・TR・TIで画像が変わる

脳の模式ファントムに信号方程式を適用。シーケンスとパラメータを動かすと、画像コントラストがリアルタイムに変化します。T1/T2/PD強調の理屈を「画像」で体感するための教育ツールです(実画像ではなく物理式から計算)。

撮像条件

Spin Echo:TE・TRでT1/T2/PD強調が連続的に変化
TE(エコー時間)15 ms
TR(繰り返し時間)500 ms

プリセット

表示・撮像

ノイズ量0 %
表示ゲイン(明るさ)×1.4
画像 AT1強調
SE / TR 500 / TE 15 ms

組織別の信号強度 (編集中パネル・ノイズ除く)

SNR(白質) = 白質信号 ÷ ノイズσ

信号方程式(このツールが毎ピクセルで計算しているもの)

各ピクセルは組織ラベルを持ち、その T1・T2・T2*・プロトン密度(PD) から下式で信号強度を求めています。

Spin Echo: S = PD · (1 − e−TR/T1) · e−TE/T2
Inversion Recovery: S = PD · |1 − 2·e−TI/T1 + e−TR/T1| · e−TE/T2
Gradient Echo(spoiled): S = PD · sinα · (1 − E1) / (1 − cosα · E1) · e−TE/T2* (E1 = e−TR/T1, α = FA)

TR は縦磁化の回復(T1コントラスト)を、TE は横磁化の減衰(T2/T2*コントラスト)を支配します。反転回復では TI ≈ ln2 × T1 で特定組織の信号がゼロになり、これがFLAIR(CSF抑制)・STIR(脂肪抑制)の原理です。

組織の緩和値(1.5T の教育用代表値)

組織T1 (ms)T2 (ms)T2* (ms)PD
数値は1.5T付近の文献レンジを丸めた教育用の近似値です。装置・被検者・撮像条件により実際の値は変動します。定量診断や装置QAの根拠ではなく、コントラスト形成の理屈を学ぶためのモデルとしてご利用ください。ファントムは実解剖ではなく模式図です。

よくある質問

なぜT1強調でCSFは黒く、T2強調で白い?

T1強調(短TR・短TE)では、T1の長いCSFが撮像間隔中に縦磁化を十分回復できず低信号になります。T2強調(長TR・長TE)では、T2の長いCSFが横磁化を長く保つため高信号になります。TE・TRスライダーを動かし、組織別の信号バーと合わせて確認してみてください。

FLAIR・STIRのTIはどう決まる?

反転回復で信号がゼロになるTIは概ね TI ≈ ln2 × T1 ≈ 0.693 × T1。FLAIRはCSFのT1、STIRは脂肪のT1からこの式で算出したTIをプリセットしています。TIをそこから動かすと抑制が崩れる様子も観察できます。なお反転パルスは各TRの先頭に置かれるため TI < TR が前提で、本ツールもTIの上限をTRに連動させています。

ノイズ/SNRは何をしている?

各ピクセルの信号にガウス雑音を加え、MRIの実振幅画像に合わせてRician分布(√((S+n₁)²+n₂²))で表示しています。SNRは「白質の信号 ÷ ノイズσ」で概算表示。低信号領域ではノイズフロアが持ち上がる様子も再現されます。