一般撮影条件参照ツール|部位別 kVp・mAs・グリッド 早見表
一般撮影(単純X線)の部位別・撮影方向別の標準的な撮影条件(管電圧 kVp・mAs・撮影距離 SID・グリッド・焦点)を早見表で確認できます。掲載値は教科書ベースの代表値で、各セルを直接編集して自施設の条件としてブラウザ内に保存できます。kVp15%ルール・グリッド変換係数の補正計算も搭載。新人教育・撮影条件の見直しにご活用ください。すべてブラウザ内で処理し、入力データを外部送信しません。
| 部位 | 撮影方向 | kVp | mAs | SID (cm) |
グリッド | 焦点 | 備考(体位・中心線・呼吸 等) |
|---|
kVp 15%ルール(濃度維持のmAs換算)
グリッド変換係数(Bucky factor)
一般撮影条件の基本|kVp・mAs・グリッドの考え方
単純X線撮影の撮影条件は、主に管電圧(kVp)・mAs(管電流×照射時間)・撮影距離(SID)・グリッド・焦点サイズの組み合わせで決まります。それぞれの役割を理解すると、体格や目的に応じた調整がしやすくなります。
① 管電圧 kVp:X線の透過力(質)を決め、画像コントラストに影響します。kVpを上げると透過力が増し、コントラストは低下(階調は広く)します。厚い部位や被ばく低減を狙う場合は高kVp+低mAsが基本です。
② mAs:到達線量(X線の量)を決め、画像濃度と粒状性(ノイズ)を左右します。mAsを増やすとノイズは減りますが被ばくは増えます。AEC(自動露出制御)を使う場合はmAsが自動調整されます。
③ SID(撮影距離):距離が変わると逆二乗則で到達線量が変化します。胸部立位は拡大率低減のため180cmなど長めのSIDが使われます。
④ グリッド:散乱線を除去しコントラストを改善しますが、一次線も一部吸収するため線量増加(グリッド変換係数)が必要です。一般に厚い部位(腹部・腰椎・骨盤など)で使用し、四肢など薄い部位では省略されることが多いです。
⑤ 焦点サイズ:細部の描出が重要な四肢・末梢では小焦点、線量を多く要する厚い部位では大焦点が用いられる傾向があります。
条件補正の代表的な経験則:
- kVp 15%ルール:kVpを約15%上げる=mAsを半分にしても濃度は概ね維持される
- グリッド変換係数:グリッドの有無・グリッド比を変えるときはBucky factorの比でmAsを補正する
mAsnew = mAsold ×(変更後グリッド係数 ÷ 変更前グリッド係数)
※ 本表の数値は教育・初期テンプレート用途の代表値です。FPDとCR、装置メーカー、付加フィルタ、被写体厚により最適値は変わります。自施設の標準条件に編集してお使いください。
▶ 被ばく線量の比較・評価は DRL比較ツール、CTの線量推定は CT Dose Estimator もご利用ください。
RT-Lab は現役の放射線技師が AI を活用して開発しています。開発の舞台裏や「放射線技師 × AI」の実践を note で発信中です。
noteで読む →[2] Bushong SC. Radiologic Science for Technologists: Physics, Biology, and Protection. Elsevier.(15%ルール・グリッド変換係数の基礎)
[3] 掲載条件は各施設の標準プロトコルに準拠してご利用ください。